「人材紹介の市場規模って実際どのくらいあるの?」「業界は本当に成長しているの?」と気になって検索している方は多いと思います。
結論から言えば、人材紹介業界の市場規模は右肩上がりが続いており、厚生労働省のデータでは手数料収入だけで約9,835億円(2024年度速報値)に達しています。
ただし「数字が伸びている=すべての会社が成長している」というわけではありません。
3社の立ち上げを通じて業界の内側を見てきた立場から、市場規模の数字の裏にある実態も含めてフラットに解説します。

「人材紹介の市場規模って実際どのくらいあるの?」「業界は本当に成長しているの?」と気になって検索している方は多いと思います。
結論から言えば、人材紹介業界の市場規模は右肩上がりが続いており、厚生労働省のデータでは手数料収入だけで約9,835億円(2024年度速報値)に達しています。
ただし「数字が伸びている=すべての会社が成長している」というわけではありません。
3社の立ち上げを通じて業界の内側を見てきた立場から、市場規模の数字の裏にある実態も含めてフラットに解説します。

監修者
株式会社アイジール 代表
株式会社エス・エム・エスへの第二新卒での入社をきっかけに人材業界へ足を踏み入れる。その後、株式会社プレックスの創業メンバー・役員として約3年間、キャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを含む業務全般を経験。現在は株式会社アイジールにて、キャリアアドバイザーを中心とした人材・HR業界特化の転職エージェント事業を運営。

厚生労働省のデータで2024年度(令和6年度)の手数料収入が約9,835億円に達しており、前年度比17.6%増と右肩上がりが続いています。
一方、矢野経済研究所の調査ではホワイトカラー職種の人材紹介業単体で4,110億円と推計されており、使う統計によって数字が変わります。
この2種類の数字の違いを理解しておくと、「なぜ記事によって数字がバラバラなのか」という疑問も自然と解消されます。
厚生労働省が毎年公表している「職業紹介事業報告の集計結果」によると、2024年度(令和6年度)の民営職業紹介事業所における手数料収入の合計は約9,835億円(前年度比17.6%増、速報値)に達しました(*1)。
前年度(令和5年度)の約8,362億円(*2)からさらに大きく伸びており、直近の成長ペースが加速していることを示しています。
この約9,835億円という数字は、2015年度比で約2.8倍に相当します。
10年足らずでほぼ3倍近い規模に拡大してきたことになり、業界全体の底上げが続いてきたことを示しています。
求人数の増加と転職者数の増加が同時進行してきた結果と言えるでしょう。
*1: 厚生労働省「令和6年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)」
*2: 厚生労働省「職業紹介事業報告の集計結果(令和5年度)」
矢野経済研究所の調査(2025年発表)によると、ホワイトカラー職種の人材紹介業の市場規模は2024年度で4,490億円(前年度比12.0%増)と推計されています(*3)。
人材派遣・ホワイトカラー職種の人材紹介・再就職支援の主要3業界を合算すると、2024年度は9兆7,962億円(前年度比3.4%増)にのぼります。
2025年度は10兆955億円(+3.1%)と、成長ペースはやや鈍化しながらも10兆円台を維持する見通しです。
厚労省の「手数料収入約9,835億円」と矢野経済の「ホワイトカラー人材紹介4,490億円」で数字が異なる理由は、調査対象と集計方法の違いによるものです。
厚労省は届出を行っているすべての民営職業紹介事業所(ブルーカラー・医療・保育含む)が対象なのに対し、矢野経済はホワイトカラー職種に絞って調査しているため、数値に差が出ます。
どちらが「正しい」ということではなく、目的に応じて使い分けるのが適切な見方です。
*3: 矢野経済研究所「人材ビジネス市場に関する調査(2025年)」

人材紹介業界が右肩上がりを続けてきた背景には、個別企業の努力だけでなく、日本社会全体の構造的な変化があります。
「なぜ10年で2倍以上の規模になったのか」を理解すると、業界の将来性と課題がより立体的に見えるでしょう。
3つの変化が、業界全体を押し上げてきました。
日本の有効求人倍率は、コロナ禍の一時期を除けば1倍を超えた状態が続いており、慢性的な人手不足が常態化しています。
「求人票を出せば人が来た」時代は終わりに近づいており、採用のプロフェッショナルに依頼する動きが加速してきました。
特に中小企業にとって、採用は経営課題の最上位に来るテーマになっています。
自社の採用担当が不足している企業ほど、人材紹介会社に採用を委託するニーズが強くなります。
それが市場規模の底上げにつながってきた実態があります。
「ヒトが採れないから困っている企業」の数と切実さが年々増していると、業界の内側から見ていると実感することがよくあります。
採用課題が経営課題に直結している以上、人材紹介サービスへの根強い需要はしばらく続くと見込まれます。
日本社会における転職への心理的なハードルは、10年前と比べて明らかに下がっています。
「終身雇用が当たり前」という価値観から、「よりよいキャリアのために転職することは自然なこと」という意識への変化が続いています。
実際に転職者数は増加傾向が続いており、転職エージェントを利用することが当たり前になってきました。
転職者が増えるほど、エージェントのビジネスチャンスも増えるという構造があります。
求職者が転職エージェントを利用するケースが増えるにつれ、市場に流通する「人材紹介経由の成約件数」も増加し、業界全体の手数料収入を押し上げてきました。
転職を「利用するもの」として認識する人が増えたことが、産業としての成長を後押しした大きな要因のひとつです。
ITエンジニア・データサイエンティスト・マーケターなど、特定のスキルを持つ専門人材への企業需要が高まったことも、市場規模拡大の重要な要因です。
専門性が高い人材ほど、求人票を出しても自然応募が集まりにくく、エージェントを通じた紹介が採用の主流になります。
専門人材は理論年収が高いため、成功報酬型の人材紹介では1件の成約あたりの手数料収入も大きくなります。
エンジニア・PM(プロジェクトマネージャー)・医療職など高単価職種への需要集中が、市場規模の数字を底上げしてきた側面があります。
人材紹介会社がIT・医療・介護などの業界に特化するケースが増えてきたのも、この流れと無関係ではありません。
人材業界へのキャリアチェンジを視野に入れているなら、こうした「採用ニーズが底堅いセグメント」に強いエージェントに相談することが出発点になります。
CA(キャリアアドバイザー)専門のエージェントだからこそ、業界のどのポジションで働くかも含めた相談が可能です。ぜひ一度アイジールジョブへ話してみてください。

人材紹介の市場規模は単体で見ると「8,000億円超」という大きな数字ですが、同じ人材ビジネス内の他サービスと比べると規模感の違いがよくわかります。
それぞれのビジネスモデルの違いが、市場規模の差に直結しています。
| サービス | 市場規模(2023年度目安) | ビジネスモデル |
|---|---|---|
| 人材派遣 | 約9兆円超(3業界合計) | 稼働時間に応じた課金(派遣料金) |
| 人材紹介(ホワイトカラー) | 約4,110億円 | 成功報酬型(採用決定時のみ) |
| 再就職支援 | 約252億円 | 離職者へのキャリア支援(企業が費用負担) |
人材派遣は稼働時間が収入に直結するモデルのため、市場規模が桁違いに大きくなります。
一方、人材紹介は「採用が決定したときだけ」手数料が発生するため、同じ労働力供給でも収益が「点」になります。
リスクを企業が取らなくていい(採用できなければ費用ゼロ)という点が人材紹介の最大の強みであり、企業に選ばれ続ける理由のひとつです。
求人広告(Indeed・リクナビNEXT等)は、求人を掲載した時点で費用が発生する「掲載課金型」と、応募があったときに費用が発生する「成果報酬型」の2種類があります。いずれも、採用決定を条件とする人材紹介とはコスト構造が異なります。
人材紹介との最大の違いは、エージェントが介在するかどうかです。
求人広告は企業と求職者が直接やり取りするのに対し、人材紹介はCA(キャリアアドバイザー)が双方の仲介役を担います。
サービスの設計思想が根本的に異なるため、採用課題の種類によって使い分けが重要です。

人材紹介のビジネスモデルは「完全成功報酬型」が基本です。
企業が人を採用した場合にのみ手数料が発生するため、転職希望者(求職者)が費用を負担することは一切ありません。
この仕組みの全体像を理解しておくと、エージェントがどのような立場で動いているのかが見えやすくなります。
人材紹介において、求職者(転職希望者)への費用請求は職業安定法の規定により原則として認められていません。
職業安定法によって手数料は原則として企業側(求人者)が負担することとされており、転職者が費用を払う構造にはなっていません。
つまり「無料でエージェントが使える」のは恩恵ではなく、法律で定められた構造です。
転職者は費用を一切負担せずに、求人紹介・書類対策・面接対策・入社条件の交渉まで一貫してサポートを受けられます。
ただし、エージェントは採用企業から手数料をもらっているため、企業側のニーズを優先した提案になりやすい面もあることは知っておくとよいでしょう。
サービスを賢く使うためには、「エージェントが誰の利益のために動いているか」という構造を理解しておくことが大切です。
そのうえで、自分のキャリア目標に合った紹介をしてくれるエージェントを選ぶという視点を持てると、転職活動の質が変わります。
人材紹介の手数料(成功報酬)の相場は、一般的に「採用した人材の理論年収の30〜35%」とされています(*4)。
例えば年収500万円の人材を紹介した場合、175万〜200万円の手数料が企業から人材紹介会社に支払われる計算です。
法律上の上限は理論年収の50%であり、専門性が高い職種ほど上限に近い料率になるケースもあります。
実際に複数社の立ち上げを通じて感じてきたことですが、手数料は必ずしも定価通りに動くわけではありません。
値下げを検討するのは「継続的に複数名採用する確約がある場合」や「採用難易度が明らかに低い職種」に限られます。
一方で、採用難易度が高い専門職・初回取引・値下げ理由が曖昧なケースには、定価を維持することが経営判断として重要になります。
初回の値下げに安易に応じると「この会社は交渉すれば下がる」という認識が定着し、以降の取引でも常に値段交渉が入るようになります。
最初の手数料設定が、その後の取引関係全体のベースを作るという意識を持っておくことが大切です。
手数料交渉の実態を知っておくと、エージェントがどのような判断で動いているかを理解する手助けになります。
*4: リクルートエージェント「人材紹介の手数料の相場はどれくらい?」
人材紹介には、採用した人材が短期間で退職した場合に手数料の一部が返金される「リファンド(返還金)」制度があります。
採用企業にとってのリスクヘッジとして機能しており、エージェント各社が独自の返金規定を設けています。
返金期間はホワイトカラー職種で最大120〜180日程度、エッセンシャルワーカー(物流・介護・建設等)では60〜90日程度が目安です。
ホワイトカラーは紹介単価が高く、採用企業が定着を重視するため返金期間が長く設定されます。
エッセンシャルワーカーは業界全体の離職率が高いため、エージェント側がリスクを限定する目的で期間が短くなる傾向があります。
最もトラブルになりやすいのは「求職者の自己都合退職」と「企業の受け入れ環境の問題」が絡み合うケースです。
「仕事が合わなかった」という退職理由が、企業側の説明不足なのか、求職者の適性ミスマッチなのかの判定が難しく、エージェントが板挟みになる場面は現場でも実際に起きます。
こうした現実を踏まえると、エントリー前に「入社後フォローの体制があるか」を確認しておくことが、転職後のリスクを減らすうえで有効です。
CA職への転職を視野に入れているなら、人材紹介のビジネスモデルと業界の実態を深く知っているエージェントに相談することが重要です。
CA専門のエージェントだからこそ、業界内部の知見を活かした相談が可能です。CA職への転職が気になっている方は、ぜひアイジールジョブへご相談ください。

人材紹介業界は、参入障壁が比較的低いビジネスです。
厚生労働省への届出と一定の資産要件を満たせば開業できるため、近年は事業所数が急増してきました。
数字だけ見れば「成長している業界」ですが、現場の競争環境はその数字とは異なる様相を見せています。
厚生労働省の集計によると、人材紹介事業所数は令和6年度(2024年度)に約30,561カ所に達しており、近年のピーク水準となっています(*5)。
10年前と比べると事業所数は大幅に増加しており、人材紹介は「誰でも参入できるビジネス」として多くのプレーヤーが流入してきました。
正直なところ、現場の感覚としては、この参入のしやすさが諸刃の剣になっているという実態があります。
新規参入が多ければ競争が激化し、同じ求職者・同じ求人に複数社がアプローチする状況が常態化します。
大手エージェントでさえ「安泰」とは言えなくなってきており、個社単位で成長しているかどうかを見極めることが重要な時代に入っています。
市場規模の数字が右肩上がりであることは事実ですが、業界内部では別の変化が静かに進んでいます。
その最たる例が、RPO(Recruitment Process Outsourcing:採用業務代行)へのニーズシフトです。
企業が「求人票を出しても応募が来ない」状況が常態化するにつれ、「採用の仕組みそのものを外部に委託したい」というニーズが急拡大しています。
かつて人材紹介を使っていた企業の一部が、RPOに切り替えるケースが増えてきています。
さらに、紹介会社自身がRPO事業へ転換するケースも出始めており、業界の収益構造が変わりつつある局面です。
RPOへのニーズシフトは市場規模の統計には反映されにくい変化です。
市場全体の規模が拡大していても、既存の人材紹介会社にとっての競合はエージェント同士だけにとどまりません。RPO・ダイレクトリクルーティング・スカウトツールなど、競合の多様化が進んでいます。
「市場規模が大きい=業界内のすべての会社が成長している」ではないという点は、業界転職を検討する際にも知っておく価値がある視点です。

人材紹介業界の市場規模は、今後もしばらく成長が続くと予測されています。
ただし「業界全体が成長する」ことと「すべての会社が成長できる」ことは、まったく別の話です。
2030年に向けて業界内部で何が起きるかを整理しておくことは、業界転職を検討している方にとっても重要な視点です。
矢野経済研究所の調査によると、人材サービスとアウトソーシングを含む主要8市場の合計市場規模は、2030年度に19兆3,173億円(年平均成長率CAGR3.34%)に達するとの予測が出ています(*6)。
人材紹介単体の予測ではなく人材サービス全体の数字ですが、業界全体としての成長は2030年に向けても続く見通しです。
成長を下支えする要因は、引き続き「人手不足の深刻化」と「企業のアウトソーシング需要の増加」です。
少子高齢化による労働力人口の減少は2030年以降も加速するため、企業が採用に費やすコストと手間は増す一方と見込まれています。
採用支援サービスへの需要が消えることは考えにくく、業界全体の規模感としては底堅い成長が続く見通しです。
*6: 矢野経済研究所「2030年の人材サービス・アウトソーシング市場に関する調査(2024年)」
市場全体の成長とは対照的に、業界内部では「AIに代替されやすい領域」と「人間のCAが価値を発揮し続ける領域」の二極化が進むとされています。
AI・ビッグデータを活用したマッチングの精度が上がると、年収400〜500万円層の汎用的な転職支援はAIによる自動化が進む可能性が指摘されています。
「AIでのマッチングがやりやすい層」ほど、エージェントの介在価値が問われやすくなります。
一方、エグゼクティブ・希少スキル保有者・複雑なキャリアを持つ人材の紹介は、個別の深い理解と関係構築が必要なため、AIには代替しにくい領域です。
業界のビジネス構造として、「汎用マッチングは収益性が下がり、専門・高額案件に特化した会社が強くなる」という二極化シナリオが現実味を帯びてきています。
業界内部の成長フェーズを整理すると、2025〜2026年現在で急成長しているのはRPOとエッセンシャルワーカー特化型(物流・建設・介護・看護等)です。
RPOは「紹介が機能しにくくなった企業の採用仕組み作り」を担うため、市場ニーズが拡大しています。
エッセンシャルワーカー特化型は競合が少なく、人手不足が直撃する業界への支援として需要が底堅い状況です。
一方で注意が必要なのは、事務職・コーディング系など、AI代替が進みやすい職種を中心に扱っている会社です。
扱う職種がAIに代替されると、そのエージェントのビジネスモデル自体が成立しにくくなる可能性があります。
「業界全体が成長している」という数字だけを根拠に業界転職を判断するのは危険で、どのセグメントで、どんな会社で働くかが重要です。
これはネガティブな話ではなく、セグメントを選べば人材業界は引き続き成長しやすい環境であるということでもあります。
正しい選び方さえできれば、人材業界は採用スキルが積めて市場価値が上がりやすい環境であることは変わりありません。

市場規模が大きく成長が続いている業界だからこそ、「どのエージェントを選ぶか」は非常に重要な問いになります。
規模が大きい会社が必ずしも良いわけではなく、自分のキャリア・転職目的に合った会社を選ぶことが、転職成功率を高める実質的な近道です。
エージェント選びで最初に確認したいのは「自分が転職したい業界・職種にそのエージェントが特化しているか」です。
総合型エージェントは求人の幅が広い反面、担当者の専門知識が浅くなりがちです。
特化型エージェントは求人の幅が狭い分、業界の内情・非公開求人・面接での勝ち方まで深く知っている傾向があります。
また、業界転職を検討している場合は、そのエージェントが「成長しているセグメントを扱っているか」を確認することも重要です。
採用担当者として多くのCAと向き合ってきた経験では、長く働いているCAが多い会社は、内部で何かしら機能している証拠と見ることができます。
インセンティブ設計が透明か・離職率が低いかという観点で会社を選ぶと、長期的に活躍しやすい環境を見つけやすくなります。
エージェントを「無料だからとりあえず使う」という感覚よりも、「自分のキャリアに詳しい人に相談する」という感覚で選ぶことで、転職の質が変わります。
担当者が自分の業界・職種について深く理解しているかを、最初の相談で確認してみてください。
そこで「話が噛み合わない」と感じたら、別のエージェントを探すことも選択肢のひとつです。

人材紹介業界の市場規模はいくらですか?
人材派遣と人材紹介の市場規模の違いは?
人材紹介業界の将来性はありますか?
人材紹介の手数料は転職者も払いますか?
AIの影響で人材紹介業界はどうなりますか?
※本記事に記載の数値・事例は参考情報であり、個人の状況や転職先によって結果は異なります。転職の意思決定は、ご自身の状況を踏まえた上でご判断ください。
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監修者
株式会社アイジール 代表取締役
株式会社エス・エム・エスへの第二新卒での入社をきっかけに人材業界へ足を踏み入れる。その後、株式会社プレックスの創業メンバー・役員として約3年間、キャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを含む業務全般を経験。現在は株式会社アイジールにて、キャリアアドバイザーを中心とした人材・HR業界特化の人材紹介事業を運営しております。