求人サイトや転職メディアを見ると、「未経験歓迎・年収600万円以上可」といった文言が並んでいます。
でも、これって本当なのか?インセンティブ込みの最大値じゃないのか、そんな疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
■監修:株式会社アイジール(植田)

株式会社エス・エム・エスへの第二新卒での入社をきっかけに人材業界へ足を踏み入れる。
その後、株式会社プレックスの創業メンバー・役員として約3年間、キャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを含む業務全般を経験。
現在は株式会社アイジールにて、キャリアアドバイザーを中心とした人材・HR業界特化の人材紹介事業を運営しております。
この記事では、その経験をもとに「キャリアアドバイザーの年収のリアル」を包み隠さずお伝えします。表に出づらい数字感、年収が上がるCAと上がらないCAの違い、そしてAI時代に年収を守り・伸ばすための視点まで、現場目線で解説していきます。
この記事でわかること
キャリアアドバイザーの平均年収と相場(会社規模・タイプ別)
片面型と両面型で年収はどう変わるか
年収が上がるCAと上がらないCAの決定的な違い
大手 vs 中小・特化型、どちらが稼げるのか
AI時代にCAの年収はどう変わるのか
年収を上げるために今すぐできること
1. キャリアアドバイザーの平均年収はいくら?

一般的な相場感
まず大前提として、キャリアアドバイザーの年収は「固定給+インセンティブ」で構成されることがほとんどです。そのため、同じ会社・同じ肩書きでも、個人の成果によって年収が大きく変わります。
一般的には以下の範囲が目安となります。
未経験入社の場合:300〜400万円からスタート
営業職経験者からの転職:500〜800万円(インセンティブ込み)
ハイパフォーマー・管理職:800万〜1,000万円超も珍しくありません
ただし、これはあくまで「平均的な範囲」です。会社のタイプによって、この数字は大きく変わってきます。
会社タイプ別の年収比較(現場目線)
私が実際に見てきた数字をもとに、会社タイプ別の年収感をまとめました。
【会社タイプ別の年収相場】
▼ 大手(ホワイトカラー系)
固定給:450〜650万円 / 平均年収:500〜650万円
特徴:安定しているが残業多め
▼ 中小企業
固定給:360万円〜青天井 / 平均年収:360〜1,000万円以上
特徴:実力主義でピンキリ
▼ 特化型エージェント(大手)
固定給:400〜600万円 / 平均年収:450〜600万円
特徴:専門性で差別化できる
▼ 特化型・中小(エッセンシャル系)
固定給:360万円〜青天井 / 平均年収:〜1,600万円以上
特徴:高成果・ワークライフバランス◎
この表を見ると「大手が一番安定していそう」と思うかもしれませんが、実はそう単純ではありません。
大手のホワイトカラー系人材紹介は、ここ数年で求職者数が減少傾向にあります。AIによって事務職などの採用枠が閉じ始めていることも影響しており、「大手=成果が出しやすい」は今後通用しなくなる可能性があります。
また、大手のCA職は夜間・土日の面談が多いです。ホワイトカラー人材は日中仕事をしているため、どうしても夜や休日に面談が入ります。安定した年収の裏に、相応の労働時間があることは知っておいていただきたい点です。
2. 片面型と両面型、年収が変わるのはどっち?

キャリアアドバイザーには大きく2つのタイプがあります。「片面型」と「両面型」です。この違いが年収に直結することを、意外と知らない方が多いです。
片面型CAとは
片面型は、求職者対応のみを担当するモデルです。求人開拓・企業営業は別の担当(リクルーティングアドバイザー)が行います。
役割:求職者のカウンセリング・求人提案・面接対策・入社サポート
年収の特徴:比較的安定。大手に多く、固定給の割合が高い
向いている人:じっくり求職者に寄り添いたいタイプ
両面型CAとは
両面型は、求職者対応と企業営業(求人開拓・採用企業との関係構築)を一人で担うモデルです。ベンチャー・中小企業や特化型エージェントに多いです。
役割:求職者対応+採用企業へのアプローチ・求人管理
年収の特徴:成果連動が強く、ハイパフォーマーほど大きく稼げる
向いている人:営業が得意・数字を追うのが好きなタイプ
どちらが年収は高い?
短期的な年収の天井は、両面型の方が高くなりやすいです。理由はシンプルで、自分が求人を開拓し、求職者にマッチングさせることができれば、成果がダイレクトに収入へ反映されるからです。
一方で片面型は、固定給が安定している分、インセンティブの振れ幅が小さくなります。「毎月安定して稼ぎたい」「まずは業界を知りたい」という方には片面型から入るのが無難かもしれません。
両面型は売上へのコミットメントが強く求められます。「求職者に寄り添いたい」という気持ちだけでは通用しない局面も多いです。自社・求職者・採用企業の3者の利益が最大化されるよう動く視点が、両面型CAには特に必要です。
3. 年収が上がるCAと上がらないCAの決定的な違い

経営者として多くのCAを採用・評価してきた経験から言うと、年収が上がるかどうかは「スキル」より「スタンス」で決まることが多いです。
年収が上がらないCAの共通パターン
以下の4つは、営業職全般に共通する「成果が出ないタイプ」の特徴です。
他責思考:「求職者のニーズが難しい」「市場環境が悪い」と外部のせいにする
前職のやり方を変えられない:過去の成功体験に固執し、新しいやり方を試さない
泥臭いことを嫌がる:電話・メール・細かいフォローをサボる
成果を出している同僚のマネをしない:プライドが邪魔して素直に学べない
一言でまとめると、「自分のプライドが高く、他人を頼れず、これまでの自分を変えられないタイプ」です。こういった方は、残念ながらインセンティブが積み上がらず、年収が下がっていく傾向があります。
年収が上がるCAの共通パターン
逆に、年収が上がるCAは上記の真逆です。
自責思考:成果が出ない原因を自分の中に探し、改善し続ける
柔軟性がある:過去の経験をベースにしつつ、新しいやり方を積極的に取り入れる
泥臭くやれる:地道なフォローや細かい作業も丁寧にこなす
素直に学ぶ:成果を出している人の話を聞きまくり、すぐに実践する
私自身、プレックスでキャリアアドバイザーを初めて経験したとき、社内に師匠がいませんでした。だから外部の人材紹介会社のCAに積極的に話を聞きに行きました。「こうやったら上手くいくかも」という仮説を持てることが、ネガティブな予想を打ち消す最大の武器になります。
経営者が年収を上げたいと思う社員の条件
採用・評価する立場から正直に言うと、「年収を上げたい」と思う社員は2タイプです。
売上を大きく上げたいという強い意欲がある人
長く自社で働いてくれる意欲がある人(少なくとも3年以上)
経営者はどうしても、売上・利益を上げてくれる社員に多く投資したいと考えます。ただ、すぐ辞められてしまっては困るので、「長く楽しく働いてくれる人」には積極的に年収を上げたいと考えやすいです。
逆に言えば、「腰かけ感覚」や「とりあえずCA経験だけ積みたい」というスタンスは経営者に見抜かれやすく、年収交渉でも不利になります。
4. 大手 vs 特化型中小、結局どちらが稼げる?

「大手の方が安心だろう」と思いがちですが、年収という観点では必ずしもそうではありません。私が個人的に今おすすめしているのは、エッセンシャルワーカー系の特化型エージェントの中小企業です。
なぜエッセンシャルワーカー特化がおすすめか
物流・建設・介護・看護などのエッセンシャルワーカー系特化型エージェントには、次のような強みがあります。
競合が少ない:ホワイトカラー人材紹介と比べ、参入企業が少なく成果を出しやすい
習得が早い:業界特化なので2週間程度でキャッチアップでき、1〜2ヶ月目から成約が出やすい
ワークライフバランスが取りやすい:エッセンシャルワーカーは朝型の業界が多く、CAも20〜20時半には帰宅できるケースが多い
年収の天井が高い:ハイパフォーマーでは年収1,600万円を超える事例もある
一方、大手のホワイトカラー系は安定している反面、AIや市場変化の影響を受けやすいです。また、22時以降の面談が入ることも多く、ライフスタイルとのミスマッチが起きやすいです。
キャリアアドバイザーで成果が出ず、年収が下がっていくのは精神的につらいです。特に事業立ち上げフェーズは、求職者・採用企業の両方から「期待外れ」と言われることもあります。だからこそ、「成果が出やすい環境」を選ぶことが、長期的な年収アップの土台になります。エッセンシャルワーカー系の特化型は、その意味で成果を出しやすく、結果として年収も上げやすい環境だと感じています。
5. AI時代にキャリアアドバイザーの年収はどうなる?

「AIが普及したら、キャリアアドバイザーは不要になるのでは?」という不安を持つ方は多いです。この問いに対して、私は明確に「半分YES、半分NO」だと答えています。
年収が下がるCAのタイプ:「御用聞き型」
AIによって淘汰されるのは「御用聞き型CA」です。
「希望年収はいくらですか?」「どんな求人を探していますか?」と聞いて、条件に合う求人を並べるだけの仕事は、AIの得意分野です。検索・マッチング・情報提供は、人間よりも早く正確にこなせます。
こうした「条件の受け渡し」だけをしているCAは、今後確実に存在価値が薄れ、年収も下がっていきます。
年収が上がるCAのタイプ:「納得感・安心感を生む人」
逆に、AIが台頭しても年収が上がるCAは、「人がやった方が納得感・安心感が生まれる領域」に強みを持つタイプです。
求職者が言語化できていない悩みを引き出し、整理してあげられる
現実的な条件に落とし込む提案ができる
話しているだけで「この人を頼ろう」と思える信頼感がある
転職は人生の大きな意思決定です。条件が合う求人を出されるだけでは、求職者は不安のまま動けません。「なぜこの求人があなたに合うのか」「あなたのキャリアの文脈でこの選択がどう意味を持つか」を伝えられるCAは、AIに代替されません。
私自身、現在もキャリアアドバイザーを中心とした人材紹介事業を経営する中で感じているのは、「人を介することで出せる価値」をCA自身が認識しているかどうかが、これからの時代の分かれ目になるということです。
AIと共存するCAの働き方
AIをうまく使って業務効率化(面談準備・求人検索・メール作成など)を行い、空いた時間で「深いヒアリング」「人間的な信頼構築」に集中する——これがAI時代に年収を上げるCAの姿です。
AIに代替される仕事を手放し、人間にしかできない価値に特化できたCAが、今後も高い年収を維持・拡大できます。
6. キャリアアドバイザーの年収を上げるために今すぐできること

最後に、実際に年収を上げるための具体的なアクションをまとめます。
① 成果を出している人の話を聞きまくる
私がキャリアアドバイザーを始めた当初、社内に教えてくれる人がいなかったため、外部のCAや経営者に積極的に話を聞きに行きました。「こうやれば上手くいくかも」という仮説を持てるだけで、行動量と質が変わります。成果を出している人を観察し、素直にマネすることが最速の近道です。
② 「環境選び」を甘く見ない
どれだけ努力しても、成果が出にくい環境では年収は上がりにくいです。競合が少ない分野・成約率が高い市場・インセンティブ設計が明確な会社を選ぶことが、年収アップの大前提です。前述のエッセンシャルワーカー系の特化型エージェントは、その意味でひとつの有力な選択肢です。
③ 「御用聞き」から脱却する
求職者の希望を聞いて求人を出すだけの「御用聞き」は、AIに代替されます。「なぜこの人にこの求人が合うのか」「この転職がこの人の人生にどう影響するか」を言語化し、提案できるCAになることが、年収を守り伸ばす最大の投資です。
④ 長期視点でキャリアを設計する
キャリアアドバイザーとして年収を本気で上げたいなら、「少なくとも3年は本気でやり続ける」という覚悟を持つことが大切です。人材紹介ビジネスは信頼の蓄積が収入に直結します。短期で転々とするより、一つの環境で深く成果を出すことが、長期的な年収最大化に繋がります。
まとめ:キャリアアドバイザーの年収は「環境×スタンス」で決まる

この記事の内容を振り返ってみましょう。
年収の相場は会社タイプによって大きく異なる(360万円〜1,600万円超)
片面型は安定・固定給寄り、両面型は実力主義で年収の天井が高い
大手よりもエッセンシャルワーカー系の特化型中小が、成果を出しやすく稼ぎやすい
年収が上がるCAは「自責・柔軟・素直・泥臭く」が共通点
AI時代に年収が下がるのは「御用聞き型」、上がるのは「納得感・安心感を生む人」
今すぐできることは「成果者から学ぶ・環境を選ぶ・御用聞きを脱却する」
キャリアアドバイザーは、正しい環境で正しいスタンスで取り組めば、確実に年収1,000万円を超えられる職種です。一方で、ただ「条件を聞いて求人を出す」だけの御用聞きのままでは、AIの台頭とともに年収が頭打ちになっていきます。
転職は人生の大きな分岐点です。私はこれまで、「あなたのおかげで年収が上がって、家族と美味しい食事をしたり旅行に行けるようになった」という言葉をいただいたことがあります。その求職者だけでなく、周りの人の人生まで良くなった——そう思えた瞬間が、この仕事を続ける一番の原動力になっています。
良いキャリアアドバイザーが増えれば、転職で悩む人が減ります。そのために、この記事がCA職を目指す方の一助になれば嬉しいです。
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