「転職するか決めていないのに相談してもいいのかな」「求人を強引に押し付けられるんじゃないか」。そんな気持ちを抱えているとしたら、まったく自然なことです。
結論から言えば、キャリアアドバイザーへの相談は、転職を決めた人だけのためにあるのではありません。
CA組織の立ち上げを3社で経験してきた著者が、「CA側の本音」「初回面談の実際の流れ」「損しない担当者の選び方」を一次情報で解説します。

「転職するか決めていないのに相談してもいいのかな」「求人を強引に押し付けられるんじゃないか」。そんな気持ちを抱えているとしたら、まったく自然なことです。
結論から言えば、キャリアアドバイザーへの相談は、転職を決めた人だけのためにあるのではありません。
CA組織の立ち上げを3社で経験してきた著者が、「CA側の本音」「初回面談の実際の流れ」「損しない担当者の選び方」を一次情報で解説します。

監修者
株式会社アイジール 代表
株式会社エス・エム・エスへの第二新卒での入社をきっかけに人材業界へ足を踏み入れる。その後、株式会社プレックスの創業メンバー・役員として約3年間、キャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを含む業務全般を経験。現在は株式会社アイジールにて、キャリアアドバイザーを中心とした人材・HR業界特化の転職エージェント事業を運営。

キャリアアドバイザーへの相談は、転職を決めた人だけのものではありません。
「このままでいいか分からない」という段階から相談できるのが転職エージェントの実態であり、一人で悩み続けるより話すことで思考が整理されることが多いです。
マイナビキャリアリサーチLabが実施した「転職動向調査2026年版」によると、2025年の正社員転職率は7.6%と調査開始以来過去最高を記録しており、転職を意識する人が増えている中で「まず相談だけ」から動く選択肢が広がっています(*1)。
*1: マイナビキャリアリサーチLab「転職動向調査2026年版」
キャリアアドバイザー(CA)とは、人材紹介会社に所属し、転職希望者の相談に乗りながら採用企業とのマッチングを担う担当者のことです。
転職エージェントへの相談で扱える内容は、求人紹介だけではありません。
多くの場合、以下のようなテーマについて相談に対応しています。
転職すべきかどうかの判断軸の整理
現在の職務経歴の棚卸しと強みの言語化
市場価値の把握(今の年収は適正かどうか)
業界・職種ごとの転職市場の動向
転職活動の具体的な進め方・スケジュール感
「求人を紹介されるだけ」というイメージを持っている方も多いですが、実際には「今の自分のキャリアを整理する場所」として使うことができます。
「キャリアアドバイザー」と「キャリアコンサルタント」はよく混同されますが、役割と目的が異なります。
| 比較軸 | キャリアアドバイザー(CA) | キャリアコンサルタント |
|---|---|---|
| 所属 | 人材紹介会社 | 企業・公的機関・独立など |
| 主な目的 | 求職者と企業のマッチング | キャリア設計・相談支援 |
| 資格 | 不要 | 国家資格あり |
| 費用 | 求職者負担なし | 機関により異なる(無料〜有料) |
| 転職成立 | 成立時に企業から収益 | 必ずしも転職成立を目的としない |
転職エージェントのCAは「転職成立」が収益に直結する仕組みではありますが、だからといって転職を強引に進めるとは限りません。
「転職するかどうか決まっていない」「何が分からないか分からない」という状態でも、相談に行って問題ありません。
面談は「まず現状を話してもらい、それを整理するところ」から始まります。
「転職したいです」とはっきり言える状態でなくても、まったく構わないのです。
マイナビの同調査では、転職経験者の52.6%が転職前にキャリア停滞感を感じていたと回答しており(*1)、「なんとなく閉塞感がある」という段階から相談する人が多いことが数字にも表れています。

「相談しただけで転職を急かされないか」は、初めて相談する多くの人が最初に感じる不安です。
結論として、優秀なCAほど相談だけの段階の人を歓迎します。
担当者変更は当然の権利として認められているので、あとから変えることも普通にできます。
業界に長くいると見えてくるのが、「今は相談だけ」の求職者を大切にするCAほど長期的に結果を出しているという現実です。
今は相談だけでも、数ヶ月後に本格的に転職活動を始めるケースは非常に多いです。
その段階から関わっておければ、求職者のことを深く理解した上で支援できます。
最初から信頼関係を作れるCAほど、最終的に「この人に頼みたい」と思ってもらいやすい。
これは、優秀な担当者ほど体感として持っている感覚です。
一方で「今すぐ転職する人しか歓迎しない」という姿勢のCAは、単純に短期志向の担当者と見ていいでしょう。
担当者の質は、初回面談の最初の10分でほぼ分かります。
<良いキャリアアドバイザーのサイン>
「今どういう状況ですか」「何に悩んでいますか」と現状から聞いてくる
転職を前提にせず、現状の整理から始めようとする
「今すぐ動く必要はないですよ」と伝えた上で話を進められる
<避けるべきキャリアアドバイザーのサイン>
「今すぐ動けますか」「この求人はどうですか」と最初から求人を出してくる
「今動かないと機会を逃します」と急かしてくる
ヒアリングより先に「求人紹介ありき」で話が一方向に進む
こうした違いは、最初の一言で分かります。
ヒアリングより先に求人が出てきたら、少し警戒した方がいいサインです。
担当者が合わないと感じたとき、変更を申し出ることは当然の権利として認められています。
多くの転職エージェントでは、「担当者を変えてほしい」と伝えるだけで対応してもらえます。
「申し出ること自体が失礼では」と感じる必要はありません。
転職活動の質は担当者によって大きく変わるため、合わないと感じた時点でスパッと変えることが、結果的に自分のためになるでしょう。
伝え方は「別の担当者と話してみたいので、変更をお願いできますか」の一言で十分です。
理由を詳しく説明する必要も、クレームのように伝える必要もありません。
相談した結果、「転職しない」という判断に至ることもあります。
これはまったく悪いことではなく、相談の十分な成果と言えます。
「今すぐは転職しないが、半年後に動くための準備をしておこう」という整理ができるだけでも、相談の価値は十分あります。
正直なところ、現場の感覚としては「相談して現職を続ける選択をした人が1年後に再相談に来る」というケースは珍しくありません。
そうした関係性の方が長期的にお互いにとって良い結果につながることが、実際に多いのです。
今の悩みや方向性を、まず誰かに話してみることは最初の一歩です。
アイジールジョブはCA職に特化したエージェントですが、「人材業界やキャリア支援の仕事に興味がある」という段階からの相談にも対応しています。
CA経験者の運営メンバーが、転職するかどうか含めてフラットに一緒に考えます。まずは一度、アイジールジョブへご相談ください。

相談先は大きく「転職エージェント」「公的機関」「有料コーチング」の3種類です。
それぞれ構造・目的が異なるため、今の自分の状況に合った窓口を選ぶことが大切です。
「転職するか迷っている段階」なら、無料の転職エージェントへの相談から始めるのが最も手軽な入り口でしょう。
転職エージェントへの相談は、無料で利用でき、求人紹介も受けられるのが最大の特徴です。
費用が発生するのは「採用が成立したとき」であり、求職者側には一切費用がかかりません。
「相談だけ」「求人を見るだけ」という段階でも気軽に登録できるのが特徴です。
レバレジーズ株式会社「若者しごと白書2025」によると、20代若手正社員の転職エージェント利用率は3年連続で50%を超えており、転職活動の標準的なルートとして完全に定着しています(*2)。
「転職するか決まっていない」人も含め、幅広い段階の相談に対応しているのが転職エージェントの実態です。
片面型(求職者対応専任)と両面型(求職者対応+企業開拓を1人で担当)という形態があり、両面型は求人票に載っていない情報を持っていることが多い特徴があります。
厚生労働省委託事業「キャリア形成・リスキリング推進事業」では、全国47カ所のキャリアセンターで無料のキャリアコンサルティングを受けられます(対面・オンライン、60分)(*3)。
対象は在職中の方も含む求職者で、「転職するかどうか」を前提とせず、中長期的なキャリア設計の相談が中心です。
「転職はまだ考えていないが、キャリアをニュートラルに整理したい」という方には、最適な窓口でしょう。
ただし、具体的な求人紹介は行っていないため、「転職活動を動かしたい」という段階になった際は転職エージェントを併用する形になります。
*3: 厚生労働省委託事業「キャリア形成・リスキリング推進事業」
有料のキャリアコーチングは、転職エージェントでは踏み込めない領域に特化しています。
転職エージェントは「転職に関しては深く支援してくれる」一方で、「転職しない」という結論に至った後の支援は基本的に行いません。
有料コーチングは、転職しない場合でも「現職でのパフォーマンスをどう上げるか」「副業を始めるか」「中長期のキャリアをどう設計するか」まで一緒に考えてくれるのが特徴です。
「転職エージェントはフラットに相談に乗ってくれない」というイメージを持つ方がいますが、現在は求職者側もその構造を理解しているため、フラットに対応するエージェントは増えています。
転職エージェントと有料コーチングの違いは「フラットかどうか」ではなく、「転職以外の選択肢についてどこまで深く伴走してくれるか」という点です。
費用は一般的に数万円〜数十万円程度のプログラムが多く、「人生の方向性から掘り下げたい」という方に向いています。
| 今の状況 | 向いている相談先 |
|---|---|
| 転職するか迷っている | 転職エージェント(無料・手軽) |
| 転職は考えていないがキャリアを整理したい | 公的機関(完全ニュートラル) |
| 人生の方向性から深く掘り下げたい | 有料キャリアコーチング |
| 求人も見ながら具体的に動きたい | 転職エージェント |
まずは転職エージェントへの無料相談から試してみて、物足りなければ公的機関や有料コーチングを組み合わせるのが現実的なアプローチです。
CA職や人材業界への転職も視野に入れながら相談したい方には、CA業界を深く理解した専門エージェントへの相談が近道になります。
アイジールジョブはCA職に特化したエージェントで、CA経験者の運営メンバーが担当する体制を整えています。
まずは一度、アイジールジョブへご相談ください。

「何を話せばいいか分からない」は最も多い不安の一つですが、準備が必要なのは「今の職場への違和感」と「転職を考えたきっかけ」の2点だけで十分です。
本音を話せた方が、キャリアアドバイザーから受ける提案の精度が高くなります。
初回面談は、多くの場合60〜90分程度で行われます。
オンライン対応のエージェントがほとんどで、服装は私服で問題ありません。
一般的な流れは以下の通りです。
1. 自己紹介・現職の状況確認(15〜20分):現在の仕事内容・職歴・転職の検討状況を確認
2. 転職意向・軸のヒアリング(15〜20分):転職理由・希望条件・ゆずれない点などを確認
3. キャリアの棚卸し・強みの整理(15〜20分):これまでの経験から強みや市場価値を整理
4. 求人紹介・今後のスケジュール確認(10〜15分):条件に合う求人の紹介と今後の進め方の共有
「転職するか決まっていない」と最初に伝えてもまったく問題ありません。
その場合、求人紹介より現状整理を中心に進めてもらうことができます。
初回面談の前に準備しておくと話がスムーズになるのは、次の2点だけです。
<① 今の職場への違和感を、自分なりの言葉で整理しておく>
「なんとなく合わない気がする」という感覚で十分です。
「残業が多い」「評価されている実感がない」「成長している気がしない」という程度のざっくりした言葉でまったく問題ありません。
<② 転職を考えるようになったきっかけ>
「いつから・何がきっかけで転職を意識し始めたか」を思い出しておくと、面談の最初の会話がスムーズになります。
この2点だけ持っておけば、あとはキャリアアドバイザーが引き出してくれます。
「完璧な答えを用意しなければ」とプレッシャーを感じる必要はまったくありません。
面談で本音を話すことをためらう方が少なくありません。
「ネガティブな理由を言ったら印象が悪くなるのでは」という心配から、当たり障りのない答えを用意してしまうパターンです。
ただ、これは求職者側にとって損になります。
実際に人材紹介の現場で感じてきたのは、「本音を引き出せた面談ほど、その後の提案の精度が圧倒的に上がる」ということです。
「職場の人間関係がつらい」「上司が合わない」「給与が低いと感じている」。そういった本音の情報があってはじめて、求職者にとって本当に合う求人を提案できるようになります。
逆に「スキルアップしたい」という建前だけの答えからは、的外れな求人しか来ません。
担当者は毎日多くの面談をしている中で、本音を言ってもらえない相談は「提案の精度」という点でどうしても限界が出てきます。
本音を打ち明けてもらえた面談の方が、担当者としても力を入れて求人を探せる。これは双方にとってメリットがある話で、「ネガティブなことを言っては悪い」という遠慮は不要です。
相談を活かせていない人には、共通したパターンがあります。
<パターン①:受け身のまま面談に臨む>
「どうぞ何でも聞いてください」という姿勢のままだと、表面的な情報交換で終わりやすいです。
「これを確認したい」「この点を整理したい」という軸を少しでも持っておくと、面談の質が変わってきます。
<パターン②:本音を隠してしまう>
建前の答えからは建前の提案しか来ません。
「ネガティブな理由を言ってもいいのか」と迷う必要はなく、現状をそのまま話すことが最もスムーズな相談につながります。
<パターン③:担当者の言いなりになりすぎる>
担当者の提案を鵜呑みにして、自分の意思を示さないまま進んでしまうケースです。
「この求人には違和感がある」「もう少し別の条件を優先したい」という自分の感覚を、遠慮せず伝えることが相談を活かす上で非常に重要です。

相談の質は「どのキャリアアドバイザーに頼むか」で大きく変わります。
良いCAは最初に現状をヒアリングし、転職すべきかどうかを一緒に考えようとします。
「今すぐ動きますか」と最初から求人を出してくる担当者は、別のCAへの変更を検討していいでしょう。
自分がCA組織を運営してきた中で感じてきたのは、長期的に求職者から信頼されるCAには共通した特徴があるということです。
<特徴①:最初に「聴く」姿勢を持っている>
良いCAは、最初に求人を出しません。
「今どういう状況ですか」「何がきっかけで転職を考えるようになりましたか」と、まず現状を理解しようとします。
相談の最初に求人を出すCAより、現状ヒアリングから入るCAの方が信頼できます。
「何を悩んでいるか」を先に引き出せるCAは、求職者が自分でも気づいていない本音の課題を言語化してくれることも多いです。
<特徴②:転職を急かさない>
求職者のペースを尊重し、「今すぐ決める必要はない」と伝えられるCAは信頼できます。
「今動かないと機会を逃す」と急かしてくるCAは、求職者より自社のノルマを優先している可能性があります。
「良い求人は競争率が高い」という話は事実のこともありますが、それを最初から使ってくる担当者には少し注意が必要です。
<特徴③:選択肢を広げようとする>
転職する・しないの両面でフラットに考えてくれる担当者かどうかは、初回面談の中で自然と分かってきます。
「転職しない選択肢もある」とフラットに伝えられるCAは、長期的な信頼関係を大切にしているサインです。
採用する側の視点で言うと、以下のような担当者は求職者にとってもリスクになることがあります。
最初から求人を出してくる:現状ヒアリングより求人紹介が先に来る
転職を急かしてくる:「今月中に決めましょう」「このポジションは埋まりそう」という表現
こちらの違和感を流す:「でも条件はいいですよ」と押し切ろうとする
こうした担当者に当たった場合は、遠慮なく担当変更を申し出てください。
「別の担当者にお願いしたい」と伝えるだけで対応してもらえることがほとんどです。
担当者変更の申し出は、正当な要望です。
心理的なハードルを感じる方もいますが、多くのエージェントは担当変更の申し出に日常的に対応しています。
<伝え方の例>
「担当の方のご対応には感謝しているのですが、別の担当者と話してみたいと思っています。変更をお願いできますか」
これだけで十分です。
担当変更の申し出は、サービスをより良く使うための正当な行動です。
転職エージェントは1社に絞る必要はありません。
2〜3社のエージェントに相談してみることで、以下のメリットがあります。
担当者の「当たりはずれ」をカバーできる
紹介される求人の幅が広がる
複数の市場価値評価を比較することで、より客観的な自己理解が深まる
担当者の提案内容を比較することで「この提案は適切か」を判断しやすくなる
ただし、複数登録した場合は進捗をきちんと管理し、同じ企業に複数経路で応募しないよう注意が必要です。
2〜3社が現実的な上限で、それ以上になると連絡の管理が追いつかなくなりやすいです。

キャリアアドバイザーへの相談に費用はかかりますか?
転職しないかもしれないですが、相談できますか?
オンラインで相談できますか?
相談だけで、求人を紹介されることはありますか?
相談前に準備することはありますか?
担当者が合わなかったらどうすればいいですか?
【免責事項】
※本記事に記載の数値・事例は参考情報であり、個人の状況や転職先によって結果は異なります。転職の意思決定は、ご自身の状況を踏まえた上でご判断ください。
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監修者
株式会社アイジール 代表取締役
株式会社エス・エム・エスへの第二新卒での入社をきっかけに人材業界へ足を踏み入れる。その後、株式会社プレックスの創業メンバー・役員として約3年間、キャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを含む業務全般を経験。現在は株式会社アイジールにて、キャリアアドバイザーを中心とした人材・HR業界特化の人材紹介事業を運営しております。