この記事でわかること
キャリアアドバイザーが「きつい」と感じる具体的な理由
仕事のやりがいや魅力
きつさを乗り越えるための実践的な方法
キャリアアドバイザーに向いている人・向いていない人の特徴
転職・退職を検討する際の判断基準
はじめに:「キャリアアドバイザー きつい」と検索したあなたへ
「キャリアアドバイザーの仕事に就いたけれど、思っていたより辛い」
「キャリアアドバイザーを目指しているけど、実際のところどうなの?」
そんな疑問や不安を抱えて、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
キャリアアドバイザー(キャリアコンサルタント・転職エージェント)は、就職・転職を支援する専門職として近年注目度が高まっています。
一方で、「ノルマがきつい」「感情労働が消耗する」「離職率が高い」といったネガティブな声も多く聞かれます。
この記事では、キャリアアドバイザーの仕事の「きつさ」について包み隠さず解説するとともに、その乗り越え方ややりがい、向き不向きについても詳しくお伝えします。
現役のキャリアアドバイザーの方にも、これからキャリアアドバイザーを目指す方にも役立つ内容を目指しました。
この記事の監修者について
この記事は、人材・HR業界で複数の事業を創業・経営してきた筆者の実体験をもとに執筆しています。
■監修:株式会社アイジール(植田)

株式会社エス・エム・エスへの第二新卒での入社をきっかけに人材業界へ足を踏み入れる。
その後、株式会社プレックスの創業メンバー・役員として約3年間、キャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを含む業務全般を経験。
現在は株式会社アイジールにて、キャリアアドバイザーを中心とした人材・HR業界特化の人材紹介事業を運営しております。
複数の業界・フェーズでキャリアアドバイザーを経験し、事業の立ち上げから運営・売却まで手がけてきた視点から、「現場のリアル」をお伝えします。ぜひ最後までお読みください。
第1章:キャリアアドバイザーとはどんな仕事か

1-1. キャリアアドバイザーの役割
キャリアアドバイザーとは、求職者(就職・転職を希望する人)のキャリア形成をサポートする専門家です。主な業務は以下のとおりです。
カウンセリング:求職者の経歴・スキル・希望条件をヒアリングし、適切な求人を提案する
求人紹介・マッチング:求職者のニーズと企業のニーズを結びつける
応募書類のサポート:履歴書・職務経歴書の添削・アドバイス
面接対策:模擬面接や面接ノウハウの提供
条件交渉:給与・入社日など企業との交渉代行
入社後フォロー:入社後の定着支援や悩み相談
転職エージェント(人材紹介会社)に所属するキャリアアドバイザーの場合、企業側の担当者(リクルーティングアドバイザー)と連携しながら業務を行うことが多いです。
1-2. キャリアアドバイザーが活躍する場所
キャリアアドバイザーが働く場所はさまざまです。
職場 特徴 人材紹介会社(転職エージェント) 成果報酬型が多く、ノルマあり。大手から専門特化型まで幅広い ハローワーク(公共職業安定所) 公務員または非常勤職員。安定しているが給与は低め 大学・専門学校のキャリアセンター 学生の就活支援。比較的穏やかな環境 企業内キャリア支援部門 社員のキャリア開発を担当。近年増加傾向 独立・フリーランス 個人でキャリアコンサルタントとして活動
本記事では、特に「きつい」という声が多い人材紹介会社(転職エージェント)のキャリアアドバイザーを中心に解説します。
1-3. キャリアアドバイザーの年収・待遇
人材紹介会社のキャリアアドバイザーの年収は、会社の規模・個人の成績によって大きく異なります。
新卒・未経験入社の初任給:月給20〜25万円程度が多い
平均年収:350〜500万円程度(インセンティブ込み)
トップクラス:年収800万〜1,000万円以上も可能
基本給は低めに設定されており、インセンティブ(成果報酬)で稼ぐ仕組みが多いため、「稼げる人と稼げない人の差が激しい」という特徴があります。
第2章:キャリアアドバイザーが「きつい」と感じる10の理由

キャリアアドバイザーの仕事がきつい理由を、具体的なシーンとともに解説します。
理由1:ノルマ・目標数字へのプレッシャーが大きい
人材紹介会社の多くは、月間・四半期ごとに売上目標(決定件数・収益額)が課されます。
月に何件の転職決定を出すか
売上を何万円達成するか
このノルマが未達の場合、上司からの叱責や、追い込みのミーティングが発生することもあります。特に入社後しばらくは、人間関係の構築や求人データベースの理解に時間がかかるため、「頑張っているのに数字が出ない」という辛い時期が続きます。
また、達成できたとしても「来月はもっと高い目標」というように、目標が上がり続けることへのプレッシャーを感じる人も少なくありません。
理由2:求職者の感情を受け止める「感情労働」の消耗
キャリアアドバイザーは、人生の大きな転機にある求職者と向き合います。
「前の会社でパワハラを受けた」
「家族のために絶対に転職を成功させたい」
「もう限界。でも転職できるか不安」
こうした重い感情や悩みを日々受け止めることは、精神的に非常に消耗します。共感しすぎて自分もしんどくなる「共感疲労」に陥るキャリアアドバイザーも多く、「人の話を聞くだけで疲れ果てる」という声もよく聞かれます。
【筆者の経験より】
筆者が特にきつさを感じたのは、ノルマ未達よりも「期待を裏切ってしまった」と感じる瞬間でした。
「良い転職先を紹介してくれると思ったのに…」と求職者からがっかりされたり、「御社には期待していたのに…」と採用企業からの信頼を失いそうになる場面は、事業立ち上げフェーズで特に多く経験しました。リソースも実績もまだ十分でない段階で、相手の期待値をコントロールしながら信頼を積み上げていくのは、メンタル的に非常に大変でした。
成果が出ないことは「自分が成長・改善すれば解決できる」と割り切れますが、誰かをがっかりさせてしまうことへの心理的負担は、それとは別の種類のきつさです。立ち上げフェーズのキャリアアドバイザーは特にこの種のきつさを覚悟しておく必要があります。
理由3:求職者から突然の音信不通・キャンセルが多い
転職活動中の求職者が、突然連絡を返さなくなることがあります。
面接直前にドタキャン
内定後に辞退
他社エージェント経由で転職してしまった
こうした「フェードアウト」は珍しくなく、時間と労力をかけてサポートしてきた求職者が突然消えてしまうことへの徒労感は、精神的にきつい要因の一つです。
理由4:企業側(クライアント)からの要求も対応しなければならない
キャリアアドバイザーの仕事は求職者だけが相手ではありません。求人を出している企業(クライアント)への対応も必要です。
「なぜ候補者の質が低いのか」
「もっとスピーディーに紹介してほしい」
「こちらの要件をしっかり理解しているか」
求職者側と企業側、両方のニーズに応えることが求められるため、板挟みになって消耗するケースも多いです。
理由5:長時間労働・残業が多い
キャリアアドバイザーは、求職者の都合に合わせて面談をするため、夕方〜夜間の面談が多くなります。
17時〜21時の面談が集中する
昼間は企業対応・書類作成
土曜日も面談対応が必要な場合がある
結果として、1日の業務が非常に長くなりがちです。大手エージェントでは残業60〜80時間/月という声も聞かれます。
理由6:転職市場の繁閑に振り回される
転職市場には繁忙期(1〜3月・9〜10月)と閑散期があります。繁忙期は求職者・求人ともに多く忙しい一方、閑散期は「案件が少ない→数字が出ない→焦る」というサイクルに陥りやすいです。
特に外部環境(景気・雇用情勢・コロナ禍のような社会変動)に業績が左右されやすいため、自分がどれだけ頑張っても成果が出にくい時期があることも、きつさの一因です。
理由7:書類作業・管理業務が膨大
面談・面接対策・企業交渉などの表側の業務に加え、裏側では大量の事務作業があります。
求職者ごとのデータ管理・進捗管理
面談記録・報告書作成
求人票の管理・更新
社内報告・KPI管理
CRM(顧客管理システム)への入力や書類作成が膨大で、「コアな業務に集中できない」という不満もよく聞かれます。
理由8:成果が出るまでに時間がかかる
転職活動のサポートは、通常数週間〜数か月かかります。求職者が内定を承諾して初めて「売上」として計上されるため、「3か月間頑張っても1件も決まらなかった」という苦しい時期を経験する人も多いです。
特に入社後1年目は、スキルが不十分なためにミスマッチが多く起こりやすく、「頑張っても結果が出ない焦り」を感じやすい時期です。
理由9:求職者が不採用・内定辞退になったときの精神的ダメージ
求職者の転職が成功しなかったとき、アドバイザー自身もダメージを受けます。
「もっと良い求人を紹介できなかったか」
「面接対策が不十分だったのでは」
「あの人は転職できただろうか」
求職者の人生に関わる仕事であるがゆえに、結果が出なかったときの自責の念が強くなりやすいです。
理由10:スキルアップ・情報収集が常に必要
業界の動向、企業の採用状況、賃金相場、面接トレンドなど、常に最新情報をキャッチアップする必要があります。情報が陳腐化すると求職者への提案の質が下がり、信頼を失います。
日常業務をこなしながら学習・情報収集を継続するのは、体力・時間ともに消耗します。
第3章:「きつい」だけじゃない!キャリアアドバイザーのやりがいと魅力

きつさの裏側には、キャリアアドバイザーならではの大きなやりがいがあります。
やりがい1:求職者の人生の転機に携われる――「波及する喜び」
転職は多くの人にとって、人生を大きく変える出来事です。「希望の会社に転職できた」「年収が100万円上がった」「職場環境が改善されて毎日が楽しくなった」といった報告を受けたとき、自分の仕事が誰かの人生を動かしたという実感を持てます。
【筆者の忘れられないエピソード】
筆者がこの仕事を続ける原動力になっているのは、ある求職者からいただいた一言です。
「あなたのおかげで年収が上がって、家族と美味しい食事をしたり、旅行に行けるようになりました。」
転職の成功が、その方の実生活に直接ポジティブな影響を与え、さらにご家族にまでその喜びが波及していた。自分の行動が、一人ではなく複数の人の人生をより豊かにしたという実感は、言葉にできない感動でした。
転職は人生を良い方向にも、悪い方向にも持っていけてしまう、影響力の大きな仕事です。だからこそ責任も重い。でも、その重さと同じだけの喜びがある。キャリアアドバイザーとしてのやりがいの本質は、ここにあると思っています。
やりがい2:幅広いビジネス知識と人脈が身につく
キャリアアドバイザーは、様々な業界・職種・企業と関わるため、圧倒的に広いビジネス知識が身につきます。
IT・製造・金融・医療・コンサルなど多様な業界知識
採用トレンド・賃金相場などの市場感覚
人事担当者や経営層との人脈
この知識と経験は、将来のキャリアにも大きく活かせる貴重な財産です。
やりがい3:コミュニケーション・傾聴スキルが大きく伸びる
日々多くの人の話を聞き、信頼関係を築く仕事であるため、傾聴力・共感力・交渉力などのビジネス上のソフトスキルが急速に伸びます。これらのスキルはどの職種でも応用できる、一生ものの財産です。
やりがい4:自分のがんばりが収入に直結する
成果報酬型のキャリアアドバイザーは、成果を出すほど収入が増えます。「自分の努力がダイレクトに収入に反映される」という環境を好む人にとっては、大きなモチベーションになります。
20代で年収600〜700万円以上を達成している人も珍しくなく、実力主義の環境でキャリアを積みたい人には魅力的な仕事です。
やりがい5:キャリアアドバイザー自身のキャリアパスが豊富
キャリアアドバイザーの経験は、様々な方向に活かせます。
マネジメント職:チームリーダー・マネージャー・部長へのキャリアアップ
人事職への転職:採用担当・HRBPとしての活躍
独立・起業:個人のキャリアコンサルタントとして開業
他業界への転職:営業職・コンサルタント職などへの応用
経験を積めば積むほど選択肢が広がるのも、この仕事の魅力の一つです。
第4章:きつさを乗り越えるための実践的な方法
方法1:「感情的距離」を保つ技術を身につける
求職者の話を「自分ごと」として受け止めすぎると、共感疲労に陥ります。プロとして誠実に向き合いながらも、適切な感情的距離を保つことが大切です。
具体的な方法:
面談が終わったら「今日の担当は終わり」と意識的に切り替える時間を作る
「求職者の人生の責任者は自分ではなく、求職者本人である」と認識する
気分転換の習慣(運動・趣味・仲間との会話)を意識的に設ける
方法2:成果が出ている人の話を「聞きまくる」
筆者が事業立ち上げ期に一番効果を感じた方法は、外部も含めて成果を出している人の話を積極的に聞きに行くことでした。
筆者は株式会社プレックスでドライバー領域の人材紹介を立ち上げた際、正式にキャリアアドバイザーを経験したのはそれが初めてでした。社内に教わる人がいない分、業界の先輩や外部の優秀なアドバイザーに積極的にコンタクトを取り、やり方を聞き続けました。
これが重要な理由は、「こうやれば上手くいくかも」という具体的なイメージを持てるかどうかが、メンタルに直結するからです。うまくいく方法が見えていれば、きつい局面でも「やることはある」と前向きに動けます。逆に、先が見えないまま頑張り続けると「もう無理なのでは」というネガティブな予測が先走り、消耗が加速します。
実践のポイント:
同じ会社・チームの先輩だけでなく、社外・他業界のキャリアアドバイザーにも積極的に話を聞く
「どうすれば上手くいくか」という具体的なノウハウを集める
聞いた方法をそのまま実践し、自分に合うかを検証する
方法3:ノルマへの考え方を変える
ノルマを「絶対に達成しなければならない恐怖」として捉えると、精神的に追い詰められます。
視点を変えてみる:
ノルマは「目安・指標」であり、達成できなかった月から学ぶことができる
短期的な数字より「自分の担当者としての質」を高めることに集中する
未達が続く場合は、上司や先輩に「何が改善できるか」を率直に相談する
方法4:業務効率化で余裕を作る
膨大な業務量を効率化することで、精神的・時間的な余裕が生まれます。
効率化の具体策:
テンプレートを活用して書類作成・連絡文の時間を短縮
CRMツールを最大限活用してデータ管理の手間を省く
優先順位をつけて、「今日やるべきこと」を3つに絞る
音信不通リスクの高い求職者に対するフォローアップ頻度を適切に設定する
方法5:自分のペースで専門性を磨く
「全部を完璧にやろう」とすると消耗します。まず自分が得意な業界・職種分野を1〜2つ絞り込み、その分野の専門家として深く知識をつける方が、長期的には成果につながります。
筆者もプレックスでは「ドライバー領域」、アクリオでは「SIer・コンサルファーム向けITコンサルタント・PMO」と、事業ごとに領域を絞り込んで深い専門性を積み上げてきました。特化することで、求職者からも採用企業からも「この領域ならあの人」という信頼を得やすくなります。
おすすめの専門化戦略:
担当業界を絞り、その業界の動向を毎日10〜15分インプットする
業界の採用担当者と良好な関係を築いて「顔の見える担当者」になる
求職者にも「〇〇業界に強いアドバイザー」として認知してもらう
方法6:心身のメンテナンスを怠らない
長く活躍し続けるためには、自分自身のコンディション管理が最優先事項です。
睡眠:7〜8時間の睡眠を確保する
運動:週に数回の軽い運動(ウォーキング・ジムなど)がストレス解消に有効
有給休暇:消化できていない有給は積極的に使う
プライベートとの切り離し:帰宅後・休日は仕事のことを考えない時間を作る
第5章:キャリアアドバイザーに向いている人・向いていない人

キャリアアドバイザーに向いている人
1. 人の話を聞くことが本当に好きな人
キャリアアドバイザーの仕事の根幹は「傾聴」です。人の話を聞くことが苦痛でなく、むしろエネルギーをもらえるという人は向いています。
2. 数字・成果に燃えられる人
ノルマや目標数字を「ゲーム感覚」で楽しめる人、成果が見えることでモチベーションが上がる人は、インセンティブ型の環境で力を発揮できます。
3. 変化が激しい環境に適応できる人
転職市場は常に変化しています。「昨日の常識が今日は通用しない」という環境でも柔軟に動ける人が長く活躍できます。
4. マルチタスクが得意な人
複数の求職者・企業を同時並行で担当するため、複数の案件を頭の中で整理しながら動ける人が向いています。
5. 挫折や失敗から立ち直りが早い人(レジリエンスが高い人)
音信不通・内定辞退・目標未達など、失敗や想定外のことが日常茶飯事です。落ち込んでも切り替えが早い人が長続きします。
6. 幅広い分野に興味を持てる人
IT・製造・医療・金融など様々な業界と関わるため、何事にも興味を持って学べる好奇心旺盛な人は強みを発揮できます。
キャリアアドバイザーに向いていない人
1. 感情の切り替えが苦手な人
求職者の悩みを家に持ち帰り、ずっと引きずってしまう人は、長期的に消耗するリスクがあります。
2. 数字・ノルマへのプレッシャーに極端に弱い人
目標数字が常にある環境はストレスの温床になり得ます。プレッシャーに非常に弱い人には厳しい環境です。
3. 「確実な成果が見える仕事」でないと動けない人
キャリアアドバイザーの成果は、複数の関係者(求職者・企業)の意思決定に左右され、自分だけではコントロールできない部分が多いです。成果の不確実性に耐えられない人には向きません。
4. 長時間の対人業務が苦痛な人
1日中人と話し続けること、夕方〜夜まで面談が続くことに強いストレスを感じる内向的な人は、消耗しやすいです。
5. ルーティンワークを好む人
毎日異なる案件・異なる人物と関わる仕事のため、「変わらない日常・予測可能な業務」を好む人には向いていません。
第6章:現役キャリアアドバイザーのリアルな声
Aさん(27歳・転職エージェント勤務3年目)
「最初の1年は本当にきつかったです。ノルマ達成できない月が続いて、『自分には向いていないのかな』と毎月悩んでいました。でも、先輩に相談しながら自分のやり方を見直していくうちに、だんだん結果が出るようになりました。今では『この仕事が一番自分に合っている』と感じています。キツさの先には確実にやりがいがある仕事だと思います。」
Bさん(32歳・大手転職エージェント → 社内HR転職)
「転職エージェントで4年働いた後、事業会社の人事に転職しました。エージェント時代は確かにきつかった。でも、そこで身につけた採用の知識やコミュニケーション力は今でも毎日使っています。きつい環境で鍛えられたことが、今の自分の強みになっていると感じます。」
Cさん(29歳・IT特化型エージェント2年目)
「きつさの種類は会社によって全然違うと思います。私は今の会社に来る前に別のエージェントにいましたが、そこはノルマのプレッシャーが尋常じゃなくて、毎朝会社に行くのが怖かった。今の会社に変えてから、同じキャリアアドバイザーの仕事なのにこんなに働きやすいのかと驚いています。合わない会社に無理にいる必要はないと思います。」
第6-2章:【筆者コラム】キャリアアドバイザーは「営業職」である――AI時代に生き残るために知っておくべきこと
複数の人材紹介事業を立ち上げ・経営してきた立場から、多くのキャリアアドバイザーが陥りがちな「よくある誤解」についてお伝えしたいことがあります。
「御用聞き」では、AIに代替される
キャリアアドバイザーという職業を「求職者の希望を聞いて、条件に合う求人を提案する人」と定義している方がいます。しかしそれは、**キャリアアドバイザーではなく「御用聞き」**です。
残念ながら、その役割はすでにAIに代替されつつあります。条件のマッチングだけであれば、AIの方が膨大な求人データを瞬時に処理し、人間よりもはるかに精度高くこなせるようになるでしょう。実際、AIを活用した求人マッチングサービスはすでに存在し、年々精度が高まっています。
本物のキャリアアドバイザーがやるべきこと
では、「人を介する」ことの価値とは何か。それは、求職者・採用企業が言語化できていないニーズを整理し、現実的な解を導き出すことです。
たとえば、求職者が「年収600万円以上・リモートワーク可・大手企業」という希望を持っていたとします。条件を満たす求人を並べるだけなら誰でもできます。でも、「その年収水準を希望するなら、あなたの今のスキルセットでは〇〇の経験が必要です」「リモートワークにこだわる理由は何ですか?育児との両立なら、フレックス制度が充実した企業の方が長続きしやすいかもしれません」というように、希望の裏にある本質的な課題を整理し、最適な選択肢を提示するのが本来の仕事です。
採用企業に対しても同様です。「即戦力のエンジニアを紹介してほしい」という要望の背景に何があるのかを深掘りし、「採用難易度が高いため、まずはポテンシャル採用から始めて内部育成する選択肢もある」と提案できるかどうかが、AIとの差別化になります。
キャリアアドバイザーは「コンサルタント型営業職」である
筆者が考えるキャリアアドバイザーの本質的な定義は、「コンサルタント型の営業職」です。
求職者・企業の潜在的な課題を発見し(コンサルタント的視点)
それを解決する最適な手段を提案・実行し(営業的実行力)
関係者全員にとってのWin-Winを実現する(プロとしての責任感)
この3つが揃って初めて、AIには代替されない価値を持つキャリアアドバイザーになれます。
「きつさ」を乗り越えて長く活躍したいなら、自分の仕事を「御用聞き」ではなく「コンサルタント型営業」として再定義することが、最も本質的な一歩だと思います。
第7章:「もう辞めたい」と思ったときの判断基準

キャリアアドバイザーとして働く中で「辞めたい」と感じる瞬間は誰にでもあります。ただし、すぐに辞めることが最善とは限りません。以下の基準で判断してみてください。
続けることを検討すべきケース
入社1年未満:スキルが未熟な段階では、きつさの多くは「慣れ」で解消される。まず1年は続けてみることを推奨
環境への不満が一時的:繁忙期や特定の案件に起因するきつさは、一時的なものである可能性が高い
成長を感じている:つらい中でも少しずつ成果が出てきているなら、もう少し続ける価値あり
転職・退職を検討すべきケース
心身に深刻な症状が出ている:不眠・食欲不振・うつ症状・強い不安など、身体や精神に影響が出ている場合は早急な対応が必要
会社の文化・体質に問題がある:パワハラ・過労・コンプライアンス違反など、会社側に問題がある場合は環境を変えることが先決
仕事の「本質的な部分」が嫌いだとわかった:人と話すこと自体、人の役に立つこと自体が苦痛というなら、職種を変えることを検討すべき
キャリアアドバイザー以外にやりたいことが明確になった:新しい目標ができたなら、その方向へ進む決断も前向きな選択
「きつい」の原因を分析する
転職・退職の前に、「何がきついのか」を具体化しましょう。
きつさの原因 対応策 会社のノルマ・文化が合わない 同業他社(別のエージェント)への転職 仕事の量・残業が多い 社内での業務改善交渉、または転職 感情労働による消耗 担当ジャンルの変更、スキルアップ、または職種変更 キャリアアドバイザー自体が向いていない 人事・営業・コンサルなど関連職種への転職
第8章:キャリアアドバイザーから転職する際のおすすめの選択肢
キャリアアドバイザーの経験は、多くの職種で活かせます。
1. 事業会社の人事(採用担当・HRBP)
最も多いキャリアパスの一つ。転職エージェントで培った採用知識・求職者理解は、企業の採用担当として即戦力になれます。
向いている人:安定した環境で長期的に働きたい人、一つの会社の採用を深く改善したい人
2. 営業職
キャリアアドバイザーで身につけたヒアリング力・提案力・交渉力は、あらゆる営業職で応用可能です。特に無形商材の法人営業では高く評価されます。
向いている人:数字を追うのが得意で、別業界・別商材で挑戦したい人
3. コンサルタント(経営・ITなど)
課題発見・分析・提案というコンサルタントの本質は、キャリアアドバイザーの業務と親和性が高いです。特に組織人事コンサルタントへのキャリアチェンジは自然なステップです。
向いている人:論理的思考力があり、より高度な問題解決に携わりたい人
4. 人材紹介事業の起業・経営
キャリアアドバイザーの経験を活かして、自ら事業を立ち上げる道もあります。筆者自身がその一例で、株式会社プレックスでドライバー領域の人材紹介を立ち上げた後、株式会社アクリオ(フリーコンサルタント紹介)、株式会社アイジール(HR業界特化の人材紹介)と、複数の人材紹介事業を経営してきました。
「事業を作る」という視点でキャリアアドバイザーの仕事を経験すると、単なる担当者としての経験にとどまらない、経営・マネジメントの視点が磨かれます。特に「どの領域で特化するか」「どう差別化するか」という問いに対して、現場経験があるからこそ答えられることが多くあります。
向いている人:0から事業を作ることへの強い意欲がある人、リスクを取って大きな裁量で動きたい人
5. キャリアコンサルタントとして独立・フリーランス
国家資格「キャリアコンサルタント」を取得し、独立する道もあります。会社員よりも自由度が高い働き方を実現できます。
向いている人:自律して働きたい人、特定の分野の専門家として深く活動したい人
6. 同業他社(別の転職エージェント)への転職
「キャリアアドバイザーの仕事は好きだけど、今の会社の環境が合わない」という場合は、別のエージェントへの転職も有力な選択肢です。会社によって文化・ノルマ・働き方は大きく異なります。
第9章:キャリアアドバイザーとして長く活躍するために大切なこと
「なぜこの仕事をするのか」を定期的に確認する
長く働く中で、日々の業務に追われていると「なぜ自分はこの仕事をしているのか」を忘れがちになります。定期的に自分の仕事の意義・目標を振り返り、モチベーションを再確認する習慣をつけましょう。
専門性を磨き続ける
転職市場は変化が激しく、常に学び続ける姿勢が求められます。業界セミナーへの参加・業界紙の定期購読・キャリアコンサルタントの国家資格の取得など、自分への投資を継続しましょう。
「長期的な信頼」を積み上げる
短期的な成果にこだわりすぎず、求職者・企業から長期的に信頼される担当者を目指しましょう。紹介・口コミで繋がる求職者が増えてくると、業務の質も量も安定します。
健康管理を最優先にする
あなたの最大の資産は「あなた自身」です。体調・メンタルが崩れると、すべてのパフォーマンスに影響します。健康管理を「自己投資の最重要事項」として位置づけましょう。
まとめ:キャリアアドバイザーの「きつさ」を正しく理解して前向きに向き合おう

キャリアアドバイザーは確かに「きつい」仕事です。ノルマ・感情労働・長時間労働・不確実な成果……様々な困難が待ち受けています。
しかしその一方で、「人の人生を変えるお手伝いができる」という、他の仕事にはなかなか代えがたい深いやりがいも持っている仕事です。
筆者はドライバー領域、ITコンサルタント領域、そして現在のHR業界特化と、異なる業界・フェーズでキャリアアドバイザーを経験してきました。どの現場でも「きつさ」はありました。でも振り返ってみると、そのきつさの多くは「成長痛」でした。
特に事業立ち上げフェーズは、求職者にも採用企業にもがっかりされる経験を何度もします。それでも踏ん張れたのは、「この仕事には、自分が頑張った分だけ誰かの人生を変えられる可能性がある」という確信があったからです。
「きつい」と感じている方へ、この記事が伝えたいことは3つです。
あなたが感じているきつさは、あなただけではない。 多くのキャリアアドバイザーが同じ悩みを抱えながら乗り越えてきた。
きつさの原因を正確に分析することが大切。 仕事そのものが合わないのか、今の会社の環境が合わないのかで、対策は全く異なる。
「御用聞き」ではなく「コンサルタント型営業」として仕事を再定義しよう。 自分の介在価値を高めることが、きつさを乗り越える根本的な解になる。
キャリアアドバイザーとして働く道を選んだあなたが、長く・楽しく・充実して活躍できることを願っています。
よくある質問(FAQ)
Q1. キャリアアドバイザーは未経験でもなれますか?
A. なれます。多くの人材紹介会社では未経験歓迎で採用しており、入社後に研修制度でスキルを習得できます。ただし、入社後にきつさを感じやすい期間があることは覚悟しておきましょう。
Q2. キャリアアドバイザーの離職率は高いですか?
A. 業界全体の平均と比べると、人材業界の離職率はやや高い傾向にあります。特に入社1〜2年目での離職が多く、3年以上続けた人は比較的長く活躍するケースが多いです。
Q3. キャリアアドバイザーに役立つ資格はありますか?
A. 国家資格「キャリアコンサルタント」が最も代表的です。その他、産業カウンセラー、メンタルヘルス・マネジメント検定なども業務に役立ちます。
Q4. キャリアアドバイザーは女性でも活躍できますか?
A. もちろんです。むしろ共感力・傾聴力などの面で女性が活躍しやすい職種ともいえます。育児・家庭との両立に配慮している会社も増えています。
Q5. キャリアアドバイザーから人事職への転職は難しいですか?
A. 比較的しやすい転職です。キャリアアドバイザーの経験・スキルは採用担当として高く評価されます。2〜3年の経験を積んだ後に転職するケースが多いです。
キャリアアドバイザー特化の転職エージェント(未経験・経験者ともに歓迎)

弊社、株式会社アイジールでは、キャリアアドバイザー特化の転職支援を行っております。
・1人あたり20時間以上のサポート
・人材業界出身のメンバーが運営
・他社にはない、キャリアアドバイザー求人が1万件以上
という特徴があります。
完全無料のため、転職するかどうか迷っているという段階でも相談可能です。
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